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教育事情「あの国この国」
 
教育事情「あの国この国」
Series11 モンゴル
 
 モンゴルでは長い間、教育は仏教寺院で行われ、主にチベットの古典を学んでいました。1921年、世界で2番目の社会主義国になってからは、旧ソ連と同じ教育システムが導入されました。その結果、就学率は100%に近くなり、アジアでトップレベルの教育水準を誇るようになりました。ところが、ソ連の崩壊とともに、モンゴルでも1991年に社会主義政権が倒れ、自由化への道を歩み始めました。それにともなって教育現場でも社会主義色を一掃する試みが始まりましたが、自由化は教育にも大きな影響を与えています。
  モンゴルの義務教育は8歳から8年間。しかし10年制の小中高一貫教育を行う学校がほとんどです。学校の建物も小中高と同じ建物を、時間差をつけて利用します。最後の2年間は成績がいい子どもは高校へ進学しますが、それ以外の子どもは専門学校などへ行きます。最近、7歳で入学し、高校を3年間にした11年制に移行する学校も増えてきました。
  自由化で教育費が削減され、今まですべて無償だった教育費のうち教科書など一部が有償になりました。遊牧地帯に住む子どもたちは、親元を離れて寮生活をしながら学校に通っていますが、寮費が払えず学校に行くことができない子どもが増えています。就学率は社会主義時代と比べて低くなりました。また家畜の私有化に伴い、男の子を学校へやらずに家の手伝いをさせる家庭も増えています。伝統的に男子は家庭を支えるという考えがあるため、大学への進学率は女子の方が多いという結果を生んでいます。
  モンゴルは、厳格な社会主義教育の反省から、自由で柔軟な考えをもった人材の育成を目指しています。ロシア、中国とも仲良くしながら、先進国の仲間入りができたらいいなと思います。
 
サロル・ドルジャパラム サロル・ドルジャパラム(Saruul Dorjpalam)
九州大学人間環境学府
都市共生デザインテクニカルスタッフ
福岡市在住
 
 
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